プロレスファンの主張。本来、プロレスは楽しいエンターテイメントだと思う!

先日のIWGP戦でのオカダ・カズチカ選手と鈴木みのる選手との死闘が個人的には衝撃でした。さすがに鈴木みのる選手との試合は、容赦ない膝攻撃など直視できない部分が多かったです・・・。

次回はタイガーマスクWと対戦するそうなので、ガチ系ではない試合が見られそうで、個人的には「良かった」と思っています。

新日本プロレス (‎njpw) オカダ・カズチカ「HEAVY RAIN」フルジップパーカー
オカダ・カズチカ「HEAVY RAIN」フルジップパーカー

そして衝撃と言えば、「プロレスリング・ノア(以下、NOAH)」を運営していたピーアールエヌの経営破綻です。

このニュースについて、ネットのコメントをみていると、悲しむ声が多く中でも「NOAHのエンタメは長く続く形式のものではなかったんだな」というものが印象に残りました。NOAH黄金期は、まさに生死を賭けた激しい試合を繰り広げることでお客さんがついている感じでした。

お客さんの望むこと=激しい試合という図式になっていたのかもしれません。
今回は真面目に、「プロレスのエンターテイメントって激しさだけなの?」ということについて書きたいと思います。

伝説と呼ばれる試合をいくつも残し、一時代を築いたNOAH。
伝説はいくつかありますが、2003年3月1日のGHCヘビー級王座決定戦が印象に残っています。小橋建太選手と王者・三沢光晴選手の試合で、思わず実況のアナウンサーが「小橋が死んでしまう!」と伝えるほどでした。

「死んでしまう」と表現したのは、花道から小橋選手に断崖タイガースープレックスをかけたこと。
急角度で首を狙った上に、マットではない相当な高さのある場所へこの技をかける危険性はなんとなく伝わるでしょうか。
受け身が取れなければ、死んでもおかしくない危険なものです。

これはお互いテクニックも経験もあるからできることで、「さすがプロレスラー」(当時の実況中継より)ですが、命を削ってリングに立っているという表現がふさわしいギリギリの試合です。

2008年公開のミッキー・ローク主演の映画『レスラー』も、近いストーリーです。あまりプロレス詳しくないという方は、ぜひ見ていただきたい映画です。
お客さんが喜ぶ試合のためならどんなことでもするという、主人公のレスラー魂がとても高潔で切ない。最後は死と引き換えにリングに立つのですが、「もうやめてーー!」と叫びたくなります。

NOAHはこうした試合がいくつかあり、危険度が増す度に観客動員数が増えていくようになっていました。
その時の三沢光晴さんの心境が『2009年6月13日からの三沢光晴 』という本にかかれています。

当時、奥様に「もし試合中に自分が死んだら恨まないでほしいし、対戦相手にはプロレスを辞めないでくれと伝えてほしい」と言っていたそうです。
また、小橋選手も同じようなことを言っていたと書いてあり、皆わかっていてリングに立っていたんですね。

ちなみにこの本はノンフィクションライターの長谷川晶一さんが書いていますが選手だけでなく、リングドクター、スタッフ、取材陣など複数の視点で当時のことを表現しています。
丁寧に取材されていて、関わった人の気持ちがじわじわ伝わる名著です。
三沢さんの心境、身体がどれだけ消耗されていたかなどもわかります。なんというか、涙なしには読めない本です。

NOAHだけでなく、元・FMWという団体のハヤブサ選手(2016年3月死去)も「危険なことをお客さんが望むなら、やらなくてはいけないんですよ」的なことを笑顔で言っていました。
思い出すと切なくなります・・・。

そしてまた先日のIWGPヘビー級王座決定戦の話に戻ります。
激しすぎる試合を40分行ったわけですが、オカダ選手は「ガチ系の試合でお客さんの不安そうな顔や、女性が泣いているのを見た。女性を泣かせるのはあまり好きではない。これからはお客さんがワクワクする試合をドンドンしてやる」とコメントしていました。

SOUL SPORTS×新日本プロレス (‎njpw) CHAOS ブレーカーセット
CHAOS ブレーカーセット

ワクワクする試合=極限ではないという意味なのかなと、私は勝手に捉えています。
今年の新日はメキシコのCMLLとのコラボマッチや、アメリカのROHとのコラボマッチもありバラエティ豊かになっています。
今は内藤選手率いるロス・インゴベルナブレスも独特のキャラがありますし。
今のプロレスというエンターテイメントは、幅が広がっていると思っています。

激しい試合ももちろん見応えがありますが、1年に1回くらいで十分かと。
プロレス愛がこじれるとこういうことをツラツラ書いてしまい、ちょっと恥ずかしくなってきたのでこのへんで。

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